佐久間湖の湖底に沈んだ旧飯田線の遺構の撮影に行ってきました。 | |
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JR飯田線・旧線巡り その22006年1月某日JR飯田線・大嵐駅〜佐久間駅間と佐久間ダムについてJR飯田線旧線JR飯田線・旧線巡り その1でも書きましたが、JR飯田線の大嵐駅〜佐久間駅の間は、その区間だけ山一つ分東側を走っています。これは佐久間ダム建設に伴ってその区間がダム湖に沈んでしまう事から移設されたもので、前後は山越えの為に長大なトンネルに挟まれています。この区間には白神駅・天竜山室駅・豊根口駅の3駅があったのですが、新線建設に伴い廃止され、湖底に沈みました。 佐久間ダム佐久間ダムは、V字型の峡谷に作られた日本でも最大級の重力式コンクリートダムで、高さは155.5メートル。アメリカから最新式の建設機械と技術を導入し、昭和28年(1953年)の着工からわずか3年4ヶ月と言う短工期で完成し、戦後復興の象徴とも言われました。そして佐久間ダムの実績から、後に黒四ダムを始めとした巨大ダムの建設の礎ともなりました。このような短い期間で建設できたのは、最新式の重機と技術の投入というのもありますが、実は国鉄飯田線の存在が非常に大きかったのです。と言うのも、ダム建設現場と鉄道がこれほど接近しているというのは過去に例が無く、山間にもかかわらず建設資材の大量搬入が非常に容易だったからなのです。何しろ、飯田線のすぐ脇でダムを作っていたのですから。 佐久間ダムは主に発電目的で作られ、下流にある佐久間発電所では35万キロワットの発電量があり、また併設されている周波数変換所を通じて東京方面に50Hz、中京方面に60Hzで送電されています。 ちなみにこの発電量は、火力発電に換算すると年間で石油30万トンに相当する発電量で、もし同じ量を火力発電するとしたら、CO2(二酸化炭素)を毎年90万トン排出する事になるのだとか。 旧線跡は普段は湖底に沈んでいるのですが、佐久間湖の水位が下がる冬は一部がその姿を現します。この事は鉄系のサイトで知ったのですが、写真となるとほとんど無く、私がネット上見つけたのは望遠で撮った為か手ブレしている写真一枚のみ。 ならば自分で撮りに行ってこようじゃないか、と言うわけで寒風吹きすさぶ中、行ってまいりました。 大嵐駅周辺JR飯田線の大嵐駅は以前も書きましたが、列車の離合ができるとは言え山間にある小さな駅。駅に行くには鷹巣橋という天竜川にかかる吊り橋を渡るのですが、佐久間湖の水位が下がると、船着場らしきものが眼下に現れます。湖底に消えていく階段があるのは知っていましたが、その全容は水位が低い冬でないと見る事ができないわけです。降り口は旧大嵐駅のホーム跡の近くにあるのを確認しているんだけど、今回は時間的都合で降りていきませんでした。
再び夏焼トンネルへ船着場の写真を撮った後、夏焼トンネルを抜ける。前も書いたけど元々飯田線のトンネルだったもので、現在は夏焼集落に住む人の為の生活道路として使われています。ちなみに、中部天竜駅にある佐久間レールパーク内には、この夏焼トンネルの大嵐駅側建設作業の写真が展示されています。再訪目的は、夏焼トンネルを抜けた跡の路盤跡の確認の為。水位が低い今なら確認しやすいかも、と考えて来てみたわけです。
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