国道361号線旧道・権兵衛街道区間の探訪記です。 | |
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国道361号線旧道 権兵衛街道探訪権兵衛峠 伊那側区間かつての権兵衛街道(R361旧道)は、現在のR361とは違う場所を通っている。伊那市側区間は、「伊那市ふるさと百科」では以下のように書かれている。坂下の常円寺南の辻から小沢川の北段丘上へ登り、長い緩やかな傾斜を一路西に進んで与地(西箕輪)に至る。そこから急坂を下って小沢川上流の北沢川の谷沿いをたどって行き、川筋を離れて山道に入り七曲りを得て権兵衛峠(1522m)へと登る。 これを地図に当てはめると旧道は自ずと判明する。地図右側下の「与地南」バス停のある交差点の南側、北沢川に向かって降りていく道がR361旧道になる。 ツーリングマップル(以後TMと省略)上での位置は、中部北陸版P62-D-3。関東甲信越版もページが違うだけで位置は同じだと思う。 ナビではおそらくこの道は国道として表示される・・・と思う。マップソースによって違ってくるかもしれないが。 旧道はすぐに北西に進路を変え、その先にY字路があり、そのまま道なりに北沢川に沿って北西に向かい、現R361の権兵衛トンネル手前で点線(登山道)になり、権兵衛峠に登っていく。 上地図では左上に短い橋があるが、そこまでがバイクや車で入っていける車道である。 左写真は前述した交差点で、伊那市側より峠方向を写したもの。R361旧道は、この交差点を左に曲がり、北沢川に向かって降りていく。 写真には写っていないが手前にある青看板(行先表示板)では左方向の道は表示されておらず、完全に存在が無視された形になっている。 左に曲がるとすぐに道は90度右に方向を変える。同時に道幅も車一台分まで一気に狭まる。 ナビがあればこの道が旧道である事はすぐに分かるのだが、多くのバイクはこの道がR361旧道である事に気付かないだろう。 道幅が絞り込まれた旧道は、森の中を北沢川に向かって降りていく。 写真だけ見るとバイクでの通行に支障が無いように見えるが、道路中央部は所々苔が生えて緑色になっており、注意が必要。 この道はR361に指定されたものの、木曽側へ通り抜けできなかった事と経ヶ岳林道が暫定国道となったためにほとんど使われる事が無く、結局改良される事は無かった。 現在は交通量もほとんど無い道となっている。 川に向かって降りていくと、前述したY字路に出る。CLを止めてあるのがR361旧道で、ほとんど消えているが国道側に一時停止の路面標識がある。 法的には現役国道ではあるものの、旧道となった今では通行優先権さえ格下の道に譲っている有様である。 Y字路を過ぎると、旧道は北沢川に沿って緩やかに登っていく。道幅は相変わらずだが、見通しが良い事と所々に広い待避所があるため広々感がある。 広い待避所があるのは、現R361を建設するのに伴う橋梁工事の為の作業用道路として使われたためと思われる。 ただし、場所によっては山側から水と一緒に流れ落ちてきた多量の石が路面を覆っていたり、沢の洗い越し(道の上を沢が流れている場所)があり、通行には注意する必要がある。 上に見えているのがR361現道(伊那木曽連絡道路)で、ナビでこの辺りを通るとR361が並行しているように表示される。 やがて短い橋を渡ってR361旧道の車道区間は終了する。この先にも舗装は続いているのだが、旧道ではなく単なる橋梁工事の作業用通路。 もちろんR361旧道はここで終わりではなく、橋を渡ってすぐ左にほぼ直角に曲がる。(写真では右方向) 車道区間が終わったR361は登山道に姿を変えて、権兵衛峠に向かって登っていく。登山道国道とは言え歴史的に由緒のある道でもあるので、休日には散策に訪れる人も見られる。 道幅は人のすれ違いがやっとという程度。しかし旧道ではあっても、決して廃道では無いのである。 旧車道終端部はこんな感じ(写真3枚を繋ぎ合わせてあります)。橋を渡ったR361は左に折れて梯子を登り、権兵衛峠へと向かっていく。 この付近、地図ではよく分からないがR361現道とはかなりの高低差がある。現道をこれだけ高い場所に通したのは、勾配を緩やかにする為とトンネル長を短くする為なのだろう。 それに旧道を改良しようとしても、川に近すぎて増水時の安全性確保が難しいだろうし、高規格道路として作るからにはほぼ全線に渡って道幅を大きく拡幅する必要もあるし、結局はトンネルを掘らねばならない事から旧道はそのままに新しく道を作ったのでは無いだろうか。 ・権兵衛街道とR361について |
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